小説・沙理の人生を薔薇色に
小説・沙理の人生を薔薇色に
 
第1節・恵利さんの声掛けまで
第2節・恵利さんの声掛けと同居
 
第2節・恵利さんの声掛けと同居
201 202 203 204
201
RDセミナーのあとで
「ちょっと、沙理さん!
今日は、これから用事があるの?
無ければ、少しお茶を飲みませんか!」

「恵利さんは、会社の社長さんですよね!社長さんが私に何か用事ですか!それとも、私が、何か粗相をしましたでしょうか!」

「沙理さんは、可愛いでしょ!
セーラー服を着ても似合いそうな沙里さんのことが、とても気になったのよ!」

「私は、そのように思っていません。
でも、特に予定がありませんから、お付き合いさせていただきます。」

「沙理さんは、スイーツのお店と居酒屋さんのどちらがいいですか?」

「居酒屋さんに、お願いします。」

いつもの居酒屋さんに行きました。
店員やお客様の視線が、沙里さんに向きました。

「ほら、沙理さん!皆さんの視線が沙理さんに向いていますよ!可愛いからよ!」

「そんなことはありません。ごく普通だと思います。」

「そうだ、私のことは、恵利さんで、いいですからね!」

「はい!」

「評価は、他人がするものです。
指揮者の小澤征爾さんも、ファッションデザイナーの森英恵さんも、海外の人に評価されて、その後、活躍しました。
近くにいる人は、優秀な人であることを評価しないものです。評価したくないのかもしれません。」

「恵利さんは、凄く有名な人を喩えにして説明をするのですね!」

「だって、そのほうが気分がいいでしょ!
テレビに出ないような、個人好みの芸人を喩えとして出すより、いいでしょ!」

「そうですね!
恵利さんは、いつも、相手を傷つけないように話をしている感じがします。
気配りをされているから、引き込まれてしまいます。」

「以前、同じようなことを言った女性がいます。
『バキュームカーではないですから、吸い込めません!』と説明をしました。
納得していましたよ!」

「そうですね!その吸い込み方が、尋常ではないと思います。
ごめんなさい、私に、何か、用事があったのでしょうか!」

「ちょっとだけ、聞きたいことがありました。」
<260726>
 
「RDおじいちゃんと孫娘の会」のこと
「ところで、『おじいちゃんと孫娘の会』では、どのようなことがあったの?」

「私、優子さんに勘違いされたみたいです。
自分から言うのもなんですけど、私、可愛いですよね!それで。優子さんが心配をしてくれたのだと思います。
私たち参加者は、旅行会社の集合場所とは別の場所に集まりました。その場所で、優子さんが組み合わせを発表しました。
私と一緒に行動するのは、杉本さんであることがわかりました。そこで、杉本さんに、お願いをしました。」

「杉本さんに、どんなお願いをしたの?」

「皆さんと一緒に行動するときは、『何も知らない女の子でいたい!』と言いました。
理由を聞くので、『二人だけになったとき、私が淫乱な女性に急変すれば、ギャップで杉本さんは、興奮をするでしょ!』と言うと、快く同意してくれました。」

「それで、どうしたの?」

「その約束をして、バスに乗り込みました。そして、バスの中では、杉本さんを拒絶しているように振舞いました。
でも、実際には、周りの人に見えないようにして、お互いに触り合っていました。
これから旅行に出発するバスの中なのに、杉本さんは、私の中に指を入れて、動かしていました。『淫乱な女性に変身!』という言葉が、耳に残っていたのだと思います。
私、気持ち良くって、声を出さないように耐えていました。
少し、感じてしまって、涙も出ていました。そのときの顔が窓ガラスに映っていたのだと思います。
でも、そのときの涙は、気持ち良かったからです。
回りの人に見つからないように楽しむって、興奮します。」

「それから?」

「温泉宿に到着して、客室でのセミナーでは、優子さんに指名されて、バスの中での出来事を再現しました。でも、実際には、ほとんど省略をしました。
その後に、優子さんから男女のお付き合いについての講義を聞かせていただきました。優子さんの説明は、とてもわかりやすかったです。
途中、優子さんに、『沙里さん、大丈夫?』と言われたのは、何となく覚えています。」

「自分たちの部屋に行ってからは、十分遊べたのね!」

≪中略≫

「沙理さん、いろいろ話してくれて、ありがとう!凄いじゃないの!
私、沙理さんのこと、ますます気に入ったわ!
でも、このことは、優子さんには言わないほうがいいわよ!ガッカリするから!
沙理さんは、相手のことを考えて行動しているから、好きよ!
今は、自分勝手な人が多いですからね!」

「私、セックスの回数は少ないけど、男性が喜んでくれたときは、最高の気分になります。
それで、淫乱な女性になることは好きです。男性が喜んでくれるからです。それで、自分でもギャップを楽しめるからです。」

「沙理さんは、話をしているときも楽しそうね!」

「恵利さんは、私の話を聞いて、驚いていません。
いろいろな経験をされたのでしょうね!」

「まあね!」

「ひとつだけでもいいですから、聞かせてください。」

≪中略≫

「恵利さんは、大きな山を越えたのですね!そのようなことを経験しているから、私を非難しないのですね!
私、恵利さんのように大きな山を越えていないから、まだまだなのです。
今の時代は、可愛いだけではダメなのです。もっとインパクトのあることを経験しないと、恵利さんを越えられるような女性にはなれないと思っています。
『水は、淀むと濁る!』と言われています。このままで終わりたくないのです。
それから、私、恵利さんのセミナーには参加させていただきますが、今後は、優子さんが主宰している『おじいちゃんと孫娘の会』には、参加しません。それで、私、恵利さんの秘書のようなことをして、一緒に行動をしたいです。
恵利さんなら、私を導いてくれるような気がしています。」

「皆さんと一緒でなくてもいいの?」

「私、自分で決めて恵利さんのセミナーに参加しています。
恵利さんが担当される旅行には、参加したいです。そして、恵利さんの隣にいて、いろいろなことを経験したいです。
一緒にいるだけで、多くのことが学べると思うのです。」

「そうなの? 今、仕事は?」

「パートをして食べています。派手な生活をしなければ、何とか食べていけます。」

「そう!家賃が、もったいないわね!家賃のために働くのは、やめようか!」

「いいのですか!恵利さんのアパートに引っ越してもいいのですか?」

「私が住んでいるのは、アパートではありません。戸建ての住宅です。
ですが、そこには、高齢の男性がいて、ときどき介護やお世話が必要です。
そのような場所ですが、良ければ・・・。」

「介護は、大丈夫です。優子さんに教えていただきましたから!
私なりの工夫も添えて、楽しく介護ができると思います。」

「そうね!
これからの時間、あなたを待っている人は、いますか?」

「いませんけど、これから行くのですよね!緊張します!」

「それで、私が住んでいる戸建ての住宅は、高齢の男性が所有しています。
念のため、彼と会っておいたほうがいいと思います。」
<260726>
小説・沙理の人生を薔薇色に
 
 
 
松尾陽子・MENUに戻る
 
国嵜書房・MENUに戻る